Morita Lab blog

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2018.9.14 地域貢献、、云々

グロウカルファンドという地元企業との共同研究に対する補助金が採択されました。以前より、弘前にて再生医療製品の生産拠点の確立を目指している地元のベンチャー企業と技術員の育成を兼ねた共同研究を行っており、この度、製品検査技術の開発ということで補助金を頂くことになりました。

地域連携とは何か。文部科学省の国立大学改革に向けた方針に従い、弘前大学でも「地域と特色分野の教育研究」ということで地域に貢献する取り組みを行うことが求められています。そこで頭を悩ませるのがどのような研究を行ったら地域に貢献できるのか?ということです。自分なりにない頭を振り絞って考えたんですが、大学に求められている地域貢献とは、決して「地域のニーズに合わせた研究」ということではなく、むしろ「最先端の研究を地域に還元し新たなニーズを創出する研究」なのではないでしょうか。もし、「地域のニーズに合わせた研究」が地域貢献ということならば、人口減少が進む地方においてニーズは減る一方、地域と共に大学も消滅、そんな感じになってしまいます。そうではなく、この人口減少で沈む一方の地域を盛り上げるためのいわゆる先導役としての役割が、この地方国立大学には求められているのではないでしょうか。20年後、30年後の未来を見据えて新しい付加価値を発見し、そしてその価値をこの地域に還元する。それこそが我々の役割だと思っています。そのためにも、たとえ地方にいたとしても常に世界の最先端に触れていなければならないのだと思います。今回採択して頂いた研究課題を通してそのような役割を果たすことができればと思っております。