Morita Lab blog

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2019.5.21 学生実習2019

今年度の学部3年生対象の学生実習が行われました。内容は免疫細胞染色と顕微鏡観察。プラスミドベクターを細胞にトランスフェクションして、翌日細胞固定して免疫染色をするという内容です。ただ作業をしてもらうだけでは面白くないので、何が発現するかわからないプラスミドを3つ渡して、その局在パターンからどの遺伝子を発現させたのか数種類の候補の中から選んでもらうという、クイズ形式にしました。あと、ウイルス感染細胞を数種類の抗体で染色して、局在パターンの違いを観察するという実験も同時並行にて行いました。生ウイルスを扱うのは流石に問題あるので、こちらは固定した細胞を渡して解析してもらいました。

生命科学の実験の中で、生き物を何らかの方法で染色して顕微鏡でその形態や様子を観察するのが一番楽しい時間だと思うのですが、そんなことありませんか。ビックデータを扱うドライの解析が主流になりつつある中、こういう考えか方は古いと思われるかもしれませんが、観察力、洞察力、想像力など研究に必要な全ての要素がそこに含まれているのではないかと思います。本当は、多重染色が可能な蛍光顕微鏡を覗かせてあげたかったのですが、さすがに大人数をさばききれないので、今年は酵素抗体法による染色試料を個別の実習用の顕微鏡で観察してもらいました。

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