Morita Lab blog

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2019.9.2 研究テーマ選び

8月中休みだった研究室のミーティングが9月から再開されました。同時に新3年生のメンバーも合流しました。新人のために、現行メンバーによる研究内容紹介も行いました。そして、その日の午後には、新3年生の研究テーマの話し合いを。今年は彼らの要望に応えるかたちで、その日のうちに各自の研究テーマを決めてしまいました。まあ、決めた、というよりはむしろ、候補の中から選んでもらった、というのが正しいかもしれません。

研究テーマ選びは、研究を行うモチベーションをキープするためのとても重要です。当たり前のことですが目標に意義を感じられなければ研究なんてやってられませんからね。ですので、テーマ選びはこちらとしても最大限の注意を払うところです。選び方の要素は大きく分けて3つ。1)発展性があるかどうか、2)実現可能かどうか、3) 他のメンバーと重複していないかどうか、です。1)は言うまでもなく、新人のテーマで意外と重要なのは2)かもしれません。やはり研究を楽しいと感じるには、ある程度自分で結果を出して研究を進展させることが重要です。3)は時に重要ですがたまにそうでない時もあります。

昔、自分がポスドク時代、研究テーマについてボスが常に言っていたことがあります。なるべく「safe(安全な)」なプロジェクトと「challenging(挑戦的な)」なプロジェクトと二つ同時に進めなさい、と。これはある意味で研究を続ける上でとても重要なポイントだと思います。safeなプロジェクトばかりだと新鮮味がなくすぐに退屈になってしまいます。そしてだんだん実験に意義を見出せなくなってきます。やはり誰もやったことのない新しいことに挑戦するということは重要です。ただ、challengingなプロジェクトばかりでいいかというとなかなかそういう訳にも行きません。challengingなプロジェクトは往々にしてネガティブなデータしか出なことが多いからです。そしてネガティブなデータしか出ないことが続くと、精神的に参ってきます。だから、この二つの要素を含んだテーマをバランスよく同時に進めることが重要なんですよね。

ただ、新しい3年生には上記の二つのテーマを同時に、というのはまだ早いかもしれません。まずはsafeなプロジェクトを進めてもらうことになります。そしてある程度結果が出るようになってきたら、どんどんchallengingなプロジェクトを進めて行きましょう、、。

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