Morita Lab blog

研究室のニュースやトピックスなどを紹介します

2019.9.18 学会は生の情報を得る貴重な機会

9.18から3日間、パシフィコ横浜で開催されていた日本生化学会大会に参加してきました。今年の研究室からの参会者は、荒川、石田、瓜生、木村、前田の5名です。自分の研究成果を大勢の前で発表するということにも意義はあるのですが、近い分野で研究している人たちと交流を持ち、生の情報を得ることができる大変貴重な機会といえます。特に普段研究室に籠って実験ばかりしている者にとっては、井の中の蛙にならないためにも、こういう機会はとても重要です。いずれにせよ、連れて行った学生が外部の研究者と接触を持ち少しでも何らかの刺激を受けてくれれば何よりと思っています。

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それから、今回の生化学会では、私は阪大の齊藤先生と共に「病原体と宿主が交差するオルガネラゾーン」というタイトルでシンポジウムを主催させて頂きました。私を含めて6名の先生方に講演をして頂いたのですが、立ち見が出るほど大勢の方々に集まって頂き、そして質疑応答の時間には活発な議論が交わされ盛況のうちにシンポジウムを終えることができました。講演をして頂いた先生方に感謝申し上げます。

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最終日の前の晩はみんなで中華街にて打ち上げを。

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2019.9.5 博士課程について

今週、岩手大学連合大学院の入試委員会と教授会に出席するために盛岡に行っていました。本研究室からも修士課程の学生が博士課程に進学する予定です。

直接は関係ありませんがそれに関連して少し書きます。9月6日付けの新聞に日本の博士課程進学率の低さに関する記事が掲載されていました。日本の博士号を取得した人の人数が人口100万人あたり118人であり、この数字はアメリカや韓国の半分以下で、2000年度よりも減少しているのは日本だけだ、ということです。まあ確かに大学院博士課程進学者は少なくなっているなあと実感しております。その理由は明確で、1)博士号を取得しても民間企業に就職先がない、2)アカデミックなポジションの多くは任期付、という二つのイメージに集約され、これが安定性を求める今の学生にとってはネガティブに見えるということです。まあどちらも間違ってはいません。ただ、個人的な意見ですが、どちらも補足が必要ではないかと思います。まず1)に関しては、「博士号を取得しても”分野が合致していなければ”民間企業に就職先がない」ですし、2)に関しては、「アカデミックなポジション”に限らず研究職”の多くは任期付”に移行しつつある”」ということだと思います。いろんな企業の方と話をすれば、博士の需要はどんどん増えているような気がします。そして、最近は、専門職になればなるほど終身雇用の制度が適用されなくなりつつあるような気がします。ちなみに、米国を含めグローバルな社会では、博士号を持っているかどうかは研究職のポジションを得る上で既に必須の条件となっています。

ただ、グローバルな視点に立っていない保守的な企業の中では博士号はあまり役に立たないかもしれません。その辺をどう捉えるかではないでしょうか。博士号を取得するのはそれなりに大変です。博士課程に進学しても一定の基準を満たしていなければ学位を取得することはできません。そこにはかなり厳格な基準があります。でもそれをクリアできたらそれなりの果実はあります。やっていけると自信のある学生は是非チャレンジをしてみてはいかがでしょうか。

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2019.9.2 研究テーマ選び

8月中休みだった研究室のミーティングが9月から再開されました。同時に新3年生のメンバーも合流しました。新人のために、現行メンバーによる研究内容紹介も行いました。そして、その日の午後には、新3年生の研究テーマの話し合いを。今年は彼らの要望に応えるかたちで、その日のうちに各自の研究テーマを決めてしまいました。まあ、決めた、というよりはむしろ、候補の中から選んでもらった、というのが正しいかもしれません。

研究テーマ選びは、研究を行うモチベーションをキープするためのとても重要です。当たり前のことですが目標に意義を感じられなければ研究なんてやってられませんからね。ですので、テーマ選びはこちらとしても最大限の注意を払うところです。選び方の要素は大きく分けて3つ。1)発展性があるかどうか、2)実現可能かどうか、3) 他のメンバーと重複していないかどうか、です。1)は言うまでもなく、新人のテーマで意外と重要なのは2)かもしれません。やはり研究を楽しいと感じるには、ある程度自分で結果を出して研究を進展させることが重要です。3)は時に重要ですがたまにそうでない時もあります。

昔、自分がポスドク時代、研究テーマについてボスが常に言っていたことがあります。なるべく「safe(安全な)」なプロジェクトと「challenging(挑戦的な)」なプロジェクトと二つ同時に進めなさい、と。これはある意味で研究を続ける上でとても重要なポイントだと思います。safeなプロジェクトばかりだと新鮮味がなくすぐに退屈になってしまいます。そしてだんだん実験に意義を見出せなくなってきます。やはり誰もやったことのない新しいことに挑戦するということは重要です。ただ、challengingなプロジェクトばかりでいいかというとなかなかそういう訳にも行きません。challengingなプロジェクトは往々にしてネガティブなデータしか出なことが多いからです。そしてネガティブなデータしか出ないことが続くと、精神的に参ってきます。だから、この二つの要素を含んだテーマをバランスよく同時に進めることが重要なんですよね。

ただ、新しい3年生には上記の二つのテーマを同時に、というのはまだ早いかもしれません。まずはsafeなプロジェクトを進めてもらうことになります。そしてある程度結果が出るようになってきたら、どんどんchallengingなプロジェクトを進めて行きましょう、、。

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2019.8.22 フォーマルな学会にはそれなりの格好で

仙台での交流会を終えてそのままで盛岡で開催された日本細菌学会東北支部会へ参加してきました。前日の研究会とは様相が異なりバリバリのフォーマルな医学系の学会です(一応)。そこでは大学院生の瓜生くんと木村さんが口頭で発表しました。2人とも助教クラス以上の方々が演者に名を連ねる中、後で知り合いから本当に学生なのか?と問われるくらい堂々とした素晴らしい発表をしていました。お疲れ様でした。

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発表の様子。自分は前の方にいたので写真にはあまり人が写っていませんが、後方には大勢の参加者・聴衆がいました。

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懇親会の会場からの風景。懇親会では私が大学院生の時にお世話になった先生方にお会いすることができお互いに近況報告を。どこも大変そうです。

 

2019.8.21 研究領域が近いグループとの議論は刺激になります

共同研究グループとの研究交流会のため東北大学青葉山キャンパスを訪れました。参加者は、私と助教の後藤さんと大学院生の木村さん、前田くん、それからオブザーバーとして大学院生の瓜生くん、学部4年の國枝くんと畠山くんの計7名の珍道中。今回の研究会は、現在サポート受けてCREST(戦略的創造研究推進事業)での共同研究の報告会で、3つのグループが集まり午後から晩にかけて活発な議論がなされました。こういうインフィーマルな会は堅苦しくなく楽しいですよね。研究領域が近いグループとディスカッションする機会がなかなかないので、大変良い刺激になりました。お盆休みを返上して発表資料をまとめて下さった皆さん、お疲れ様でした。

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2019.8.10 オープンキャンパス2019

今年のオープンキャンパスはお盆休み直前。そして、前日深浦でのBBQではしゃぎすぎたせいか、みんな満身創痍のまま臨むことに。今年の我々の研究室からの出し物は、ポスターを使っての研究内容の説明と、免疫染色した培養細胞の顕微鏡観察。高校生の皆さん、熱心に説明に聴き入っていました。皆さんお疲れ様でした。

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2019.8.9 深浦の海に遊びに行きました

毎年恒例の夏の、姫野研・牛田研・森田研・栗田研合同深浦BBQ。天気も後半は落ち着き、楽しい時間を過ごすことができました。BBQに加えて、釣りにシュノーケリング、ビーチバレーに花火と、企画盛りだくさん。短い東北の夏を満喫してきました。

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今年のBBQの目玉は7.5kgの特大サーロインステーキ

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一切れも巨大です

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手作りのオニオンソースで頂きました

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ホタテのバター?焼き

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パエリア

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かぼちゃのクリームソース蒸し焼き

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釣りもしました。小アジにメバル

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午後はまったりと

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岡崎海岸の夕暮れ

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花火で盛り上がり

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夏の終わりは線香花火